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高山植物図鑑 Vol.5

更新日:5月27日


靴下の仕様と素材の話。


とても小さい世界だけど、実はたくさんの仕様やこだわる部分、考える事がたくさんあります。靴下には必ず、フィット感がないといけません。デザイン以外の機能的(履き心地)が兼ね備えられていないといけないので、ものづくりの感覚は、どこかアウトドア製品と似ている。


靴下は「表糸」と「裏糸」で編み立てられています。裏糸がフィット感を出す大事な役割をしていて、名前の通り表には出ない。表糸が決まっても、どんな裏糸の番手を合わせるか、この2つの糸のバランスがとても大事。

あとは、「ゴム糸」。口ゴム部分やサポートを入れる為にゴム糸を入れて、表糸・裏糸・ゴム糸の3種の糸でほとんどの靴下が作られています。

様々な種類の糸で編み立てする為、表糸がウール100%の糸で作ったとしても、裏糸のカバーリング糸がポリエステル・ポリウレタンや、ナイロン・ポリウレタンを使用する為、どうしても組成表示の混率が複雑になる。登山靴下を作る条件として、ウール素材は必須でした。ウールの良さはたくさんお伝えしてきましたが、デメリットももちろんあって、一番はピリング(毛玉)。お気に入りの靴下がすぐ毛玉だらけになってしまうのが私も靴下好きとして、どうしても気になる。

そこで出会った素材が日本のウール紡績一貫メーカー日本毛織(株)さんが独自開発されたNIKKE AXIO®︎というウールとナイロンの混紡糸。ただの混紡糸ではなく、紡績方法が特殊の紡績方法をしており、ウールの風合いをかき消さないよう、両方の素材が生かされるよう紡績されています。ナイロンの糸が入る事により、着用時の摩擦などへの耐久性がUP。ウール100より毛玉ができにくくなっています。

高山植物図鑑靴下・組成表示の内容


wool 53% ・・・ 表糸

nylon 32%・・・ 表糸・裏糸・補強糸

(補強糸=パイル目部分に+1本ナイロンの糸を入れて強度をよりUPさせています)

polyester 12%・・・ゴム糸のカバーリング糸

polyurethane 3%・・・裏糸の芯糸(ポリウレタン)

※ポリウレタンがフィット感を出す大事な役目をしています

その他の靴下でも、組成表記に素材がたくさん書かれていると思うので、ご参考に見てみてください。靴下によって裏糸の素材も様々あるので、ご参考まで。


夏の燕岳で出会ったハクサンフウロ。色が可愛くて好き。
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