高山植物図鑑 2024s/s
- Shiori tanaka
- 2024年3月14日
- 読了時間: 2分
更新日:5月27日
2021年の春からスタートした高山植物図鑑。laceflowersocksのセカンドライン、山で履く登山靴下も、今年で4年目となりました。
4年も続けて同じ品番を作れることが、今でも夢のようで、この靴下に携わって下さる皆さまに本当に本当に、感謝しています。
1年目は、最小ロットの1品番 300足から発注をスタートしました。年々発注が増え、工場さんにもメリットとなる生産品番となっているのかな?そうだと、嬉しいな。何を作るにしても、現場が大切。デザインが生まれなければ、物は生まれないけれど、デザインだけ生まれても生産してくれる現場と技術がないと、それで終わってしまいます。日本の物つくりは、日本人の細やかな性格の元、丁寧に作られ、海外の縫製基準や検品基準に比べたら、きっときっとそれは厳しくて。でも、きっとその細やかさが、物つくりの基盤と品質に表れている。物を生み出す人間として生きていて、私の人生で大きく学んだことではないでしょうか。きっと、作って届ける立場にならなければ、私は気づけなかった。日本の物つくり。
アメリカ製のアウトドア靴下を一時期すごく研究して見ていた時があって、とにかく、オーバー番手で、強く、大きく、作られていた。
柄の入れ方、端末の処理、セットの仕方。物つくりとは国の性格がダイレクトに現れるなと、靴下を見てより学んだことであった。それを見て、余計に日本の靴下っていいなって思った。私は、好きだった。綺麗に柄を出せる事とか、機械に負荷をかけないように適正番手で編んでいるところとか。
小さな靴下の世界に、たくさんの人が関わって作られていて、この靴下が皆様の手元に届くまで、たくさんの人が手にして渡っていると思うと、すごいことなんだなと考えさせられた。日本の物つくり、一体いつまでできるだろう。日々高騰している物価。糸の値段、加工賃。技術者の高齢化。工場の廃業。編み立てができても、その後のセットをする工程や後加工屋さんの廃業問題。
心細くなる気持ちになってしまった。どうしたらいいのか、何をしたらいいのか、何を考えなくてはいけないのか、何もできない自分にもどかしく、大好きな靴下を前にして、10年後、20年後の日本の靴下産業が今よりも豊かにみんながやりやすい環境になるよう、日本の素晴らしい靴下工場の皆さんの活性化となるように、何か役に立てる働きをしたい。お互いがいいと思う物つくりを。今年の高山植物図鑑も無事に生産できることに、敬意と感謝の気持ちを表します。これだけは言えること。日本の靴下は、素晴らしい。
今シーズンも、高山植物図鑑を宜しくお願いします。
