高山植物図鑑 Vol.3
- Shiori tanaka
- 2022年9月5日
- 読了時間: 3分
更新日:5月27日
目指すものと、作りたいもの、MADE IN USA靴下の話。
laceflowerの靴下でも素材には、すごく拘って作っていて、企画段階の時はデザインと同じくらい素材の選定に時間をかけるのだけど、今までアウトドア用の靴下って作ったことがなく(繊細な靴下が得意)未知の世界だったのでまずは知ることだと思い、登山用の靴下をとにかく調べました。自分がいつも使っている登山靴下、他にも登山靴下を買い漁って、履いてテスト、靴下の糸を引っ張って見て。いろんな素材メーカーさんにどんな仕様で作られているか相談してみたり、すごいすごい調べたんです。
たくさん私なりに研究した結果、《smartwool PhDアウトドアミディアムクルーソックス》《point6 Hiking Essential Medium Crew》が総合的に良かった。(※ 私の一個人の意見でおすすめの靴下です)smartwoolも含め総じて、アメリカの靴下ブランドが一番優秀だったんです。アメリカ製の靴下は、素材がとにかく良くて、良いというか、強い。耐久性がよく、何回履いても洗濯してもへたらない、ピリングも少ない、丈夫なところ。ガシガシ使える感。とにかくオーバー番手で編み立てされていたり、ウールの糸を独自開発していたり、素材の部分が日本製品では作れない物作りをしていた。製品って、国の性格が現れるよなあとつくづく感じた。日本の靴下は、日本人の性格上とても細かく1つ1つ丁寧に編まれているし、あまり機械にも負荷をかけないように糸の調整を逐一細かくしている。けど、登山用としてはMADE IN USAの物作りはいいところだなとも感じた。豪快さ?とにかくに強く作ってよし!という。
ベースはsmartwoolを目指して企画を始めたのだけど、結果、smartwoolはやっぱり作れなかった。日本にもとても優秀な技術を持った工場さんがたくさんありますが、ずっと、なかなか想うような靴下が出来なくて、一旦企画を中断しました。目指していた靴下はsmartwoolのように耐久性がいい強度があるものだったけど、私にしか作れない登山靴下ってなんだろう?て考えた。
laceflowersocksらしく、市場のアウトドア靴下にはないような繊細なデザイン。素材にこだわった靴下。私が登山靴下を作る意味、同じものを作っても意味がない。改めて一から企画を見直し、デザインも再考案。
新しく生産工場さんを探していた時、素敵な工場さんと出会った。普段はレディースの綺麗な靴下を作っているが、ファクトリーブランドとしてアウトドア靴下を独自開発して作っていて、その工場さんは、社長と部長も登山やアウトドアが好きで。すごく繊細な柄の表現が得意、アウトドア靴下も得意、私のイメージするもの2つが掛け合わさっている工場さん。絶対、ここで生産のお願いをしたいと思い、新しい工場さんとの企画開発が始まりました。
smartwoolは作れなかったけど、そこの工場にしか作れない製品が出来上がると確信した。だって、作る人も登山が好きなのだから。想いが二倍。目指していたものと、私が作るべき登山靴下は違っていて、たくさん試作や調べた結果の答えが工場さんと出会えたこと。高山植物図鑑のイメージが湧いてきた。
